京都を代表する老舗商店街「京都三条会商店街」の魅力を徹底レポート
今回は、東の堀川通りから西の千本通りまで東西800メートルにもおよぶ、西日本最大級の商店街をご紹介します。「京都三条会商店街」にはなんと約180もの店舗が軒を連ね、地元の人が日常使いできる老舗から、最近オープンしたばかりのお店まで、バラエティ豊かなお店がそろっているところが魅力。それでは、現地に暮らすときに気になるポイントや楽しみ方を詳しくチェックしてみましょう!
京都の歴史を感じる風情ある街並み
「京都三条会商店街」は、JR嵯峨野線「二条」駅や、地下鉄東西線の「二条」駅「二条城前」駅、阪急「大宮」駅から徒歩5分程度のところにあるアーケードのある商店街。1914(大正3)年に72店舗からスタートし街道町として発展、商店の数も増えていきました。2009(平成21)年3月には、活気あふれる商店街として「新・がんばる商店街77選」に選出され、いまなお多くの人でにぎわいをみせています。
商店街の中には祇園祭発祥の社である「八坂神社又旅社」があります。祇園祭後祭の還幸祭では、神様をお迎えする場を清める「オハケ清祓い式」や神輿が社に立ち寄る「奉せん祭」、無病息災を祈願した団子を地域の方に振る舞う「千団子お授け」などの神事も行われます。
昔懐かしい雰囲気が漂う
祇園祭発祥の社
味を守りつつ進化する、昔ながらの名店
まずは、古くからこの地で商いを続ける老舗をご紹介しましょう。1893(明治26)年創業の「三條若狭屋」は、「祇園ちご餅」をはじめ伝統京菓子を数多く作り続けています。「祇園ちご餅」は疫を除き、福を招くとされ、祇園祭にゆかりのある和菓子。白みそ・氷餅・求肥などを原料とし、昔から受け継がれる独自の製法で仕上げています。最近では、生姜・れもん・ゆず・紫芋・南瓜といった「らむね」が若い層から支持を得て人気です。
昔ながらの味を守り続けるお店がある一方で、時代の流れに合わせてリニューアルしたお店も。1863(文久3)年創業の仕出し店「杉市」は、名物のだし巻きや惣菜を販売しています。「京のお肉処 弘本店」は2021(令和3)年3月にリニューアル。現在は、有名老舗精肉店ミートショップヒロ直営の焼肉店として営業しています。
手土産にもおすすめ
だし巻きが名物!
京都発祥のカフェやスイーツ店の系列店も続々オープン
1984(昭和59)年に富小路三条にある町家をリノベーションした「さらさカフェ」が姉妹店を出店しています。「さらさ 焼き菓子工房」は、タルトやケーキ、クッキーなどの焼き菓子専門店。カフェ「さらさ3」では、パスタやハンバーグなどのフードメニューがあり、ピザのテイクアウトも人気です。
また、自然食品や健康雑貨などを取り扱うネット通販サイト「びんちょうたんコム」を運営するプレマ株式会社の実店舗「プレマルシェ オーガニクス」では、自然食品や有機野菜など常時2,000商品以上を販売。健康教室なども開催しており、「京都三条会商店街」の新たなコミュニティとして注目されています。系列には、ヴィーガンメニューが半数以上を占める「プレマルシェ・オルタナティブ・ダイナー」や、一つひとつ素材の個性を活かした手作りジェラート「プレマルシェ・ジェラテリア」などがあります。
可愛いパッケージも人気
スーパーフードの
ジェラートも
純喫茶から全国区の人気店までカフェが充実
常連になりたいと思えるような魅力的な喫茶店も充実している「京都三条会商店街」。買い物の帰りに、休日のモーニングに立ち寄りたいレトロな雰囲気ある喫茶店や、個性あふれるカフェがたくさんあります。
「ケーキとあっくん」は、地元民に愛される水出し珈琲専門店。純喫茶の雰囲気を満喫できると、遠方から訪れるファンも多く、マスターが煎れるダッチコーヒーは絶品です。モンブランの中に仕込まれたメレンゲの食感が10分しかもたないことから「10分モンブラン」と名付けられた人気のモンブランがマスコミでも数多く紹介されている「Sweets Cafe KYOTO KEIZO(スイーツ カフェ キョウト ケイゾー)」も「京都三条会商店街」にあります。テイクアウト店舗も併設しているので、大切な人へのプレゼントにもおすすめです。大人気のお店なので、近所に住んでいたらオフシーズンを狙って訪れることができますね。
地元の常連さんが
多いお店
一度は食べたい
10分モンブラン
カジュアルにリーズナブルに本当においしいものを提供
肩肘はらず気軽に訪れることができる、お財布にも優しいレストランがたくさんあるのも「京都三条会商店街」の特徴です。 京町家を改装した中華料理店「魏飯夷堂(ぎはんえびすどう) 三条店」は、小籠包が人気のお店。イタリア料理「ロカレ(LOCALE)」は本格派なのにリーズナブルでお得感がある大衆イタリアン。何を注文してもはずれがないと評判です。開店前から行列ができることも多い「GULLMAN(ガルマン)」は、テレビ番組でも紹介されたイタリアン。パスタの種類が多く、並んででももう一度訪れたいと思うお店です。
「CASUAL KAPPO IT(カジュアルカッポーイット)」は、昼は汁なしそば専門店「ラーメン開」として、夜は和食をベースにした創作料理とお酒を楽しめるお店として営業しています。そして、町家を改装した、落ち着いた雰囲気の焼肉店「京の焼肉処 弘 千本三条本店」では、老舗の精肉店「ミートショップヒロ」が厳選した黒毛和牛を京都らしい風情を感じながらいただくことができます。
高く積みあがった
蒸篭が目印
一番人気は絶品ナポリタン
京都はパンの消費量日本一!ベーカリーは人気店多数
京都はパンの消費量が多い街。パン好きで舌の肥えている人が多く、自然とおいしいベーカリーも集まっています。「panscape(パンスケープ) 三条本店」では、毎朝石臼で自家製粉した風味豊かな全粒粉を使用したパンを販売。全粒粉100%の食パンは珍しく、ピザもボリュームたっぷりです。
「胡麻屋くれぇぷ堂」は、杵と臼でついた金胡麻を取り入れた創作クレープの店。一番人気の「京野菜ごまクレープ金ごま」は外せません。「ブリュレドーナツ Brulee」は、京都生まれのクレームブリュレドーナツ専門店。「三条大宮公園」の前にあるので、テイクアウトして外で食べるのもいいですね。「パティスリーなかさん(Patisserie Nakasan)」は、小さな焼き菓子のお店。いちじくのバームクーヘンやこだわるチーズケーキが人気です。
石臼で自家製粉した
全粒粉を使用
こだわり食感の
ドーナツ♪
普段のお買い物も安心!地域の暮らしを支えるお店も充実
「京都三条会商店街」で長年営業を続けている大型スーパー「西友 三条店」は、自転車や徒歩でお買い物に来るご近所さんでにぎわっています。営業時間は午前9時~午後9時まで。また、「フレスコ 三条店」は午前1時まで営業しているので、帰りが遅くなった日も安心です。そのほか、「サンドラッグ 京都三条店」や「スギ薬局 千本三条店」など、ドラッグストアも充実しています。
青果店「fruitist 果心」では、厳選された四季折々の旬のフルーツや京野菜を購入可能。「ダイシン食料品店」は鮮魚・塩干・純乾物をはじめ、自家製お惣菜が特に人気の老舗食料品店です。精肉店「イマムラ三条店」は、良質の肉を食卓に届けることをモットーとした地元に根差した黒毛和牛専門店。対面で商品を購入できるお店と使い分けることができるのが商店街の魅力なので、調理方法を相談したり、ちょっとした会話を楽しむのもよいでしょう。
便利な大型スーパー
新鮮な果物がずらり!
「京都三条会商店街」がにぎわう理由はイベントにあり!
地元民を集客する目的で始まった各種イベントが、地元以外の人も集まるイベントとなっている「京都三条会商店街」。7月第一土曜日に開催される「七夕夜市」や「屋台村」「三条会ハロウィン」「冬のイルミネーション」など、季節ごとに多くの夜店が出店するイベントが開催されています。
また、毎日の買い物で貯まるリボンスタンプで抽選会に参加できたり、毎月、3のつく日は「三条会の日」としてお得な企画があったり、お楽しみもたくさん。イベントに参加すると商店街にもっと愛着がわきそうですね。 老舗はもちろんのこと、昭和レトロ、京都発祥、大人気スイーツ店など、わざわざ遠方からでも訪れたい魅力的なお店が並ぶ「京都三条会商店街」。商店街の近くに住んで、自分だけのお気に入りのお店を見つけてみてはいかがでしょうか。
多くの人でにぎわう
季節のイベントも♪
発見ポイント!
- (1)1914(大正3)年から続く、活気ある商店街
- (2)地域で愛される老舗や人気ベーカリー、新しいカフェまで多彩な専門店が並ぶ
- (3)商店街をもっと利用したくなるイベントや仕掛けがいっぱい♪