かつては「平安京」の大内裏を擁し、現代も「京都市役所」が置かれる中京区

京都市役所」を擁する京都市の行政の中心地

中京区は京都市の中央からやや南、京都都心に位置する。面積は7.41平方キロメートルで人口は2022(令和4)年時点で約11万人が暮らす。

中京区内にある「京都市役所」
中京区内にある「京都市役所」

中京区は「京都市役所」を擁し、烏丸御池周辺にはオフィスが集まるなど、京都市の中心としての機能を担っている。中京区内には、歴史ある花街で観光スポットとしても知られる先斗町(ぽんとちょう)があるほか、「祇園祭」や「時代祭」など京都を代表するお祭りも開催される。

日本の歴史を見届けてきた「二条城」のある街

794(延暦13)年の「平安京」造営に伴い、現在の中京区内には大内裏(平安京における宮城内の天皇在所である内裏)が設けられた。大内裏に隣接して天皇のための庭園「神泉苑」も造られ、「平安京」の中心地となった。

世界遺産にも登録されている「二条城」
世界遺産にも登録されている「二条城」

その後、江戸時代の1603(慶長8)年に大内裏跡に「二条城」が設けられ、徳川家の上洛時の宿舎、京都守護の拠点として使われた。「二条城」は徳川家康の将軍宣下、徳川慶喜の大政奉還など日本の歴史を転換する場となった。

そして明治維新後、京都市が誕生。1929(昭和4)年に京都市の区域の再編が行われ、旧上京区の南部と旧下京区の北部が中京区となっている。

京都市営地下鉄烏丸線と東西線が交わる「烏丸御池」駅

京都市営地下鉄2路線が集まる「烏丸御池」駅
京都市営地下鉄2路線が集まる「烏丸御池」駅

中京区内には「国際会館」駅から「竹田」駅間を結ぶ烏丸線と、「六地蔵」駅から「太秦天神川」駅間を結ぶ東西線の、2つの市営地下鉄線が走っており、「烏丸御池」駅で交差する。そのほかにも「京都」駅と「園部」駅を結ぶJR嵯峨野線(山陰本線)、「京都河原町」駅から「大阪梅田」駅へ向かう阪急京都線、「四条大宮」駅と「嵐山」駅を結ぶ嵐電も中京区内を通過している。

中京区内には南北に烏丸通、堀川通、千本通、東西に御池通、四条通といった幹線道路が延びる。中京区の南に隣接する「四条河原町」は路線バスの拠点で、京都市内各方面へのバスが行き交う。

京都の食を支えてきた「錦市場」や多彩なショッピング施設

京都ならではの食材も並ぶ「錦市場」
京都ならではの食材も並ぶ「錦市場」

中京区の南に広がる「錦市場」は京都の台所として古くから親しまれてきた商店街だ。「錦市場」の南は「京都タカシマヤ」や「藤井大丸」などが集まる京都市内最大のショッピングタウンとしてにぎわう。中京区内には「Kotochika御池」、「ゼスト御池」など地下街、「河原町オーパ」や「ミーナ京都」などの若者向けのショッピング施設もある。

新風館
新風館

近年は元「京都中央電話局」のレンガ作りの建物をリノベーションした「新風館」、貴重な近代建築である小学校の建物を改修した「立誠ガーデン ヒューリック京都」など京都の歴史や文化を受け継ぐ複合ショッピング施設も誕生している。

「京都市中央図書館」「京都市立病院」など公共施設や医療機関もそろう

区政を司る「中京区役所」
区政を司る「中京区役所」

中京区には、「京都市役所」、「中京区役所」のほか、「京都市中央図書館」、「こどもみらい館図書館」、「京都市中央青少年活動センター」など公共施設も多い。「京都市立病院」や「京都新町病院」など大規模病院があるのも心強い。

また、「立命館大学 朱雀キャンパス」や「佛教大学 二条キャンパス」など大学キャンパス、「京都市立堀川高等学校」や「京都市立京都堀川音楽高等学校」など教育施設も多い。

京都の歴史を感じられる「二条城」、四季の移ろいを楽しめる「神泉苑」

風光明媚な「神泉苑」
風光明媚な「神泉苑」

中京区では歴史に親しめるスポットも多い。とくに「二条城」には国宝の「二の丸御殿」をはじめ、歴史的な建物が数多く残る。「神泉苑」には四季ごとに表情を変える美しい風景をたのしむこともでき、鴨川沿いの川床は、特に夏季のシーズンに多くの人でにぎわいをみせる。

中京区内には「京都文化博物館」、「京都国際マンガミュージアム」、「京都芸術センター」など文化施設も充実。シネマコンプレックス「MOVIX京都」、「TOHOシネマズ二条」をはじめ、ミニシアター「アップリンク京都」と映画館も多い。

京都市営地下鉄2路線が交差し、ショッピング施設や教育教育施設が充実、文化にも親しめる街、それが中京区の魅力だ。

かつては「平安京」の大内裏を擁し、現代も「京都市役所」が置かれる中京区
所在地:京都府京都市中京区 

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