支配人 大坪明人さんインタビュー

自然と暮らしが融合する素敵な街で、“憧れの非日常”を提供する/マールブランシュ 京都北山本店(京都府)

重厚感溢れる文化財や建ち並ぶ町家など、いわゆる通説的な“京都らしさ”とは一線を画して、進化を遂げてきた京都・北山エリア。街の象徴とも言える北山通りの南側には「京都府立植物園」が広大な敷地を構え、東側には比叡山を望み、西へ歩けば緑と水の調和が美しい賀茂川にたどり着く。今回はそんな洗練された魅力が満載の北山通りに面する洋菓子店「マールブランシュ 京都北山本店」を訪問し、お店のコンセプトや北山通りの魅力について大坪明人支配人にお話を伺った。

京都らしさと季節感を融合させた洋菓子でもてなす

――まず初めに、「マールブランシュ 京都北山本店」の沿革について教えていただけますでしょうか。

大坪支配人:弊店は1982(昭和57)年10月に現在の北山通り沿いで創業し、2020(令和2)年で38周年を迎えます。創業当時はあたり一面がすぐきなどを栽培する畑であったと聞いています。創業者である現会長が、「北山通りはこれからエレガントな街として栄える」と予測し、畑に囲まれた場所にあえてモダンな弊店を構えました。場所も佇まいも当時のそのままで現在に至っています。

大坪支配人
大坪支配人

――そんな北山通りは、今ではお洒落なお店が多く並ぶ通りとして知られていますね。お店のコンセプトについてにはいかがでしょうか?

大坪支配人:コンセプトは「京都クオリティ」です。従業員は皆、常にこれを念頭においており、「京都らしさ」や「京都の素材を用いる」といったことだけでなく、しつらえであったり、京都の職人としての技を極めていくこともこれに該当すると思います。この「京都クオリティ」は会社が定義するものではなく、各人が「これは京都クオリティだろうか?」と、自問自答しながら働いているところに特徴があると思います。店舗の造りに関しても、お客様に“非日常”を感じていただけるよう、ラグジュアリーな空間設計からメニュー、接客に至るまで、ワンランク上のサービスを提供するよう心がけています。

――京都北山本店は店内での飲食もできるのですね。

大坪支配人:はい。弊店に入っていただいて、ちょうど右奥のスペースが、ゆったりとおくつろぎいただけるサロンとなっております。店舗との仕切りには、植木というよりは本物の草木を植えていまして、現在は向日葵となっています(※本記事は8月に取材)。これは、お客様にお店の中で四季と自然を感じていただこうという趣向によるものです。当店では「四季の移ろいを感じる京都らしさ」に重きを置いておりまして、春には桜、初夏には紫陽花といったように季節ごとに変えています。本物の洋菓子に京都らしさと季節感を添えて提供する、これが弊店の「おもてなしの心」であり魅力であると考えています。

店内の様子
店内の様子

サロンの様子
サロンの様子

ショーケース
ショーケース

――次にメニューについて簡単にご紹介いただけますか?

大坪支配人:お持ち帰りですと、定番のお濃茶ラングドシャ「茶の菓」やケーキ類、そして季節のフルーツなどを用いたゼリー類も好評をいただいています。サロンで最も人気のメニューは、「モンブラン・オートクチュール」と、モンブランをベースに季節ごとに限定のスタイルでお出しする「季節限定・四季のモンブランデザート」です。どちらも京都北山本店のみで提供いたしておりまして、私たちも自信を持って誇らしいと感じる逸品です。また、ドリンクはケーキと相性抜群の「フレンチプレスコーヒー」を、こちらも季節ごとにコーヒー豆の産地を厳選・吟味してご提供しております。

定番のお濃茶ランドグシャ「茶の菓」
定番のお濃茶ランドグシャ「茶の菓」

「モンブラン・オートクチュール」
「モンブラン・オートクチュール」

自然の美しさを感じながら散策を楽しめる北山通り

――ここで、お店が面する北山通りの魅力についてもお聞きしてよろしいでしょうか。

大坪支配人:京都市営地下鉄烏丸線「北山」駅があり、交通の利便性が非常に高いにも関わらず、自然が豊かで京都の四季を存分に感じられる点でしょうか。例えば5月くらいから「京都府立植物園」や街路樹の新緑に太陽の光が当たって青々と輝きます。夏にはセミの声が聞こえ、秋になると銀杏並木が金色に染まるなど、自然の美しさが身近に感じられるエリアです。私自身も以前北山に住んでいたのですが、このあたりは静かでありながら洗練された住宅街が広がっている印象です。自然と街が一体化した場所。これが私の感じる北山通りの魅力ですね。

――ちなみに、大坪支配人は京都出身でいらっしゃるのですか?

大坪支配人:いえ、他県出身なのですが、中学生の時に初めて訪れた京都が印象的で「京都に住んでみたい」と思い、進学時に京都を選びました。実際に住んでみると、世界的な観光地でありながら、安らぎを多く感じられる場所です。特に北山エリアは人もお店も多すぎず少なすぎず、ほどよい心地よさが魅力です。弊店以外にもスイーツやパンなどグルメのお店も多く、また雑貨店やセレクトショップもたくさんあるので、休日の散策に適した街であると思います。

北山通り
北山通り

賀茂川
賀茂川

――お店が地元や近隣と連携して取り組むことなどはありますか?

大坪支配人:地元に「北山街協働組合」という北山通りと周辺の美化や活性化を目的に構成された組合があり、多くのお店や企業さんと共に弊店も参加しております。この組合が携わっている「北山ハロウィン」というイベントがあるのですが、「京都府立陶板名画の庭」をメイン会場として周辺店舗の出店もあり、現在では地域と連携した大きなイベントとして認知されております。

――現会長が創業時に描かれた「北山通りはこれからエレガントな街として栄える」というイメージがまさに具現化されていますね。

大坪支配人:本当にその通りだと思います。街全体が洗練された品位を保ちつつ、活性化が進んでいます。本店から東の方へ行くと、結婚式場が並ぶエリアがあるのですが、そのあたりは洋風の建物と緑がマッチしていて、やはり“非日常”でお洒落な雰囲気が漂っています。また北側には閑静な住宅街も広がっており、そこを抜けて世界文化遺産である「上賀茂神社」へ向かうのも散歩コースに良いと思います。

「北山ハロウィン」の様子(画像提供:北山ハロウィン実行委員会)
「北山ハロウィン」の様子(画像提供:北山ハロウィン実行委員会)

――最後に、北山通りで支配人いちおしのお店を教えてください。

大坪支配人:賀茂川を西へ渡って10分少々歩くと「サーカスコーヒー」という自家焙煎の珈琲店があり、私のお気に入りスポットとなっています。北山通りは珈琲店が多く、「サーカスコーヒー」もその一軒なのですが、ご夫婦で経営されていて、何となく交わす一言二言がとても心地よく、よく足を運んでいます。北山通りは散策も楽しい通りですので、休日の癒しのひと時になると思います。その時は弊店、北山通りの「マールブランシュ 京都北山本店」にもぜひお越しくださいませ。

マールブランシュ 京都北山本店

支配人 大坪明人さん
所在地:京都府京都市北区北山通植物園北山門前
電話番号:075-722-3399
URL:http://www.malebranche.co.jp/
※この情報は2020(令和2)年8月時点のものです。
※営業時間が変更となる場合がございます。

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