古くより京都の中心部としての役割を担う京都市上京区

京都都心の一角にあり、伝統工芸も盛ん

「今出川」駅近くにある「上京区役所」
「今出川」駅近くにある「上京区役所」

上京区は京都市の中央からやや南にあり、京都都心の一角に位置する。面積は7.03平方キロメートルで、2022(令和4)年11月時点で約8万3千人が暮らす。

上京区は古くから西陣織など高級織物生産地として発展し、様々な芸術や美術、文化が生み出され、今日まで受け継がれてきた。

「平安京」の大内裏が置かれ、「京都御所」を中心に発展を遂げた

平安京造営時、「平安京」の大内裏は現在の上京区に置かれ、京都の中心として賑わった。現在も関連施設は「京都御所」として保存され、その周囲には国民公園「京都御苑」の豊かな緑が広がっており、「京都府庁」も置かれるなど京都府の中心地としての機能を担っている。

京都御苑
京都御苑

1879(明治12)年に上京区が設けられ、1889(明治22)年に京都市が発足し、京都市上京区となった。その後、一部が左京区、中京区、東山区、北区として分かれ、現在の区域になっている。

京都市営地下鉄烏丸線「鞍馬口」駅と「今出川」駅の2駅が所在

「同志社大学」横に位置する「今出川」駅
「同志社大学」横に位置する「今出川」駅

上京区には「国際会館」駅と「竹田」駅を結ぶ京都市営地下鉄烏丸線が南北に走っており、「今出川」駅から「四条」駅には6分、 「京都」駅には10分でアクセス可能だ。「鞍馬口」駅は「今出川」駅から1駅北にあり、所要時間は「四条」駅まで8分、「京都」駅まで12分となる。

上京区内には南北に烏丸通、堀川通、千本通、東西に今出川通、丸太町通といった幹線道路が通る。これらの幹線道路には「四条河原町」や「京都」駅などに向かうバスも多く、幹線道路が交わる「堀川今出川」停留所や「千本今出川」停留所はバス路線網の拠点となっている。

「出町商店街」など歴史を誇る商店街が広がる

鯖街道の終点であった「出町商店街」
鯖街道の終点であった「出町商店街」

上京区内には「出町商店街」や「大将軍商店街」など京都市内でも知名度が高い商店街がある。「出町商店街」はかつて、若狭湾から京都に鯖を運んだ鯖街道終点の地であった。「大将軍商店街」は一条通を付喪神と呼ばれる妖怪たちが行進したという伝説にちなんで、「妖怪」をテーマに商店街の活性化が行われ、妖怪ストリートとして知られる。

また上京区内には「ライフ西陣店」や「フレスコ堀川店」などスーパーマーケットも点在し、日常の買い物も便利だ。京都市営地下鉄烏丸線やバスを利用すれば、四条河原町エリアや「京都」駅周辺の大規模ショッピング施設にもアクセスしやすい。

「京都府立医科大学」や「同志社大学 今出川校地」などもある文教エリア

同志社大学
同志社大学

上京区内には「京都府立医科大学」や「同志社大学 今出川校地」など大学のキャンパスが広がり、文教エリアとしての性格も持つ。1872(明治5)年に日本で2番目に誕生した官立女学校「新英学校及女紅場」を前身とする「京都府立鴨沂高等学校」も上京区内にある。

上京区には「京都府立医科大学附属病院」のほか「京都第二赤十字病院」もあり、高度医療や救急医療体制が充実していることも特徴だ。行政手続きなどを扱う「上京区役所」は「今出川」駅近くにある。

「京都御所」を中心に京都ならではの歴史や文化を感じる

上京区では歴史を感じられるスポットも多い。「京都御苑」では母と子の森や梅林、桃林など豊かな緑が広がるほか、「京都御所」の一般公開では清涼殿、小御所、御学問所、御常御殿など歴史的な建物や貴重な文化財を見学できる。

織物をテーマにした「西陣織会館」
織物をテーマにした「西陣織会館」

「晴明神社」や「北野天満宮」など寺社も点在。「西陣織会館」は織物をテーマにした施設で、きものショーや手織り実演を楽しめる。京都の歴史や文化が身近で、暮らしの利便性も高い上京区。ここには京都都心ならではの魅力がある。

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