重要文化財に指定される京都の大規模邸宅

旧三井家下鴨別邸

苔地の庭園には、ひょうたん型の池が作られている
苔地の庭園には、ひょうたん型の池が作られている

京阪「出町柳」駅から西へ徒歩5分。「下鴨神社」の南に立地する豪商・三井家の旧邸宅。三井家11家の共有の別邸として、三井北家(総領家)第10代の三井八郎衛門高棟(たかみね)が、1925(大正14)年に建築。1909(明治42)年に三井家の祖霊社・顕名霊社(あきなれいしゃ)が下鴨に遷座され、その参拝の際の休憩所として建てられた。建築に際して、主屋は木屋町三条上がるにあった三井家の木屋町別邸を移築。玄関棟と茶室を増築し、現在の旧邸となった。

主屋2階の廊下 
主屋2階の廊下 

1949(昭和24)年に国に譲渡。1951(昭和26)年から2007(平成19)年まで「京都家庭裁判所」の所長宿舎として使用されていた。2011(平成23)年には、近代京都の初期に建てられた主屋を中心に、大正期までに整えられた大規模邸宅の屋敷構えが良好に保存されていることから、重要文化財に指定された。一般公開されるようになったのは、2016(平成28)年10月からのことだ。

現在、一般公開されているのは、玄関棟と主屋の1階部分。玄関棟は、移築した主屋の玄関部分として増築。内部は書院造を基調としているが、天井が高く、床に絨毯を敷いて洋式居室として使用されていた。主屋は南側に造られた庭園に面して立ち、庭園と一体になった開放的な造りが特徴。3階建てで、3階は望楼になっており、「鴨川」や東山の風景を眺めることができる。

レンタルも可能な主屋2階の茶の間
レンタルも可能な主屋2階の茶の間

主屋の2階と3階は特別公開時のみ、見学ができる。残念ながら庭園に面して立つ茶室は非公開となっている。茶室は3畳次の間が付いた開放的な4畳半の広間を有し、裏側には茶室としては極小空間の1畳台目の小間を置き、煎茶と抹茶の両方に対応した。苔むした庭園には、南側に泉川から水を引いた滝流れを持つひょうたん型の池を造営。芝を張った築山に灯籠や鞍馬石の景石が置かれ、周囲に通路が配されている。

庭園の見える座敷
庭園の見える座敷

主屋の座敷では、抹茶やコーヒー、紅茶などソフトドリンクと和菓子をいただくことが可能。広々とした庭園を眺めながら、ゆったりとした時間を過ごすことができる。また、主屋2階と茶室はレンタルが可能。茶事や集会に使うことができる。

旧三井家下鴨別邸
所在地:京都府京都市左京区下鴨宮河町58-2 
電話番号:075-213-1717
開館時間:9:00~17:00(16:30受付終了)
休館日:水曜日(祝日の場合は翌日)、12月29日~12月31日
入館料:一般410円 中高生300円 小学生200円
http://kyokanko.or.jp/mitsuike/

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